おそろしく飽きやすくて集中力の続かないのは

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おそろしく飽きやすくて集中力の続かないのは恋のせいなのだと、一言も口を開かないでメールを捌いている時分にふと思いついた。
恋。
急に腑に落ちて、同時に会う以外に解消しようがない、訳では無く趣味の散財やらあてもない冷やかし等すれば少しは気も晴れるのだけど先立つものがないので、それに髪の伸びすぎているせいで気持ちまで落ち込む、と思って木曜の美容室が楽しみでしかない、と思って火曜水曜木曜の長さにうんざりする。

こんな時はどうしていただろうか、食い入るように本を読むのも、もっともっと、貪欲に何かを欲している、無論、欲しているのは偶像そのものなのだけど、何かに昇華しなければいけないと、なるたけ脳がパンクしそうなものをこぞって摂取する、その結果の活字、活字、活字。

金曜に予定を埋め込んだのを早速後悔し始めている、想い人が神格化されるなら良いけれど、多分霞んでしまう、ノイズになってしまう、
ただ、絶対に何があろうとも酒が入ろうとも一線は越えないと、それだけは、レオンを観たあの夜だってそこは頑なに守ったのだし、侵してはいけないボーダーライン、しかしまあ、冷静に考えると、物理的な交わりよりも気持ちの、心の浮ついた気の方が余程重症かつ重罪と見える。
それはそうとここ数ヶ月山のてっぺんに座っている気がして、そろそろ転がり始めるか地面が傾き始めるか、こんなに予定が詰まっているカレンダーなんてあるんだ、と。そして旧友などに声をかけて更に埋めようとしている。元来こんな人間では無いのに、無いのか裏の裏返しなのか、もはや何が元なのかも判らないけれど少なくとも彼には良く飲み会に行く職場の人間と仲の良い社交的かつ社会適合者だと思われている、否定するのも意味がわからないし、かといって認めるのも癪、つくづく面倒臭い女である。

気持ちが落ち着かないので本を読んで文字を綴ってカフェインはなくなりニコチンを摂取しファミリーポートレートを今こそふと読破したくなる、時限付きの本が傍らにあるのに。
何か熱中するものを、向こうも恋焦がれていたら良いのに、連絡すればきっと少しはホトボリも覚めるだろう、要件がない。し、そういう甘えに自己嫌悪するのが自分の性だからもうこれは仕方ない。映画館を探そうにも、次の約束まで金と暇が噛み合う日が一日も無くなってしまった。